フタタビ

入れ子状につづく、新旧の物語

「la clarté KAGURA」と双子のプロジェクトとして同時に計画、工事されたリユース・アップサイクルをテーマとしたコンセプチュアルな古道具店である。 隣のビルと1階内部で繋げられ、一軒の洋品店として昭和の商店街を彩ってきた。

改装を重ね迷路のような店内は、時間が止まった様な内装だった。それらの内装を撤去、二つの建物を分離して、それぞれの建築当初の無垢な姿へと戻すことからリノベーションは始まった。裸になったスケルトン空間は、小さな三角形の平面の上に丸太梁を組んだ木造空間が魅力的で、これを活かしたいと考えた。その木造空間に二層の木箱をしつらえ、レストアされた家具を配置。さらに古道具やデッドストック雑貨が収納されると、まるで入れ子状に新旧の物語が続いていくようなお店となった。

(担当:小津誠一)

 

用途:古道具店+オフィス
所在地:福井県敦賀市神楽
構造規模:木造2階建
延床面積:54.2㎡/16.4坪
完成:2023年7月
業務内容:リノベーション設計

 

「ダンシンビル」全景

(Photo:Nik van der Giesen)

2024.06.10

# WORKS