はじまるまえのしずかなとき/serif_s
「南陽堂」の文脈を受け継いで。
金沢市尾張町の名物古書店として知られた「南陽堂書店」。70年余の歴史に幕が降りて、しばらく空き家になっていたところ、賃貸募集することになった。
印象的だったのが長年書店スペースとして使われていたミセノマ部分。旧制四高時代から学生や識者、文化人が足しげく訪れ、ときには論争も展開されていたという空間には、今なお濃密な空気感があった。
古い分痛みも激しく、内見者多数だが、申込が入らない状況が続く。
「それでもこの物件を活用したい!」と、東京のデザイン事務所「セイタロウデザイン」さんが手を挙げてくださり、現在はタイポグラフィ専門の書店&ギャラリー「serif_s」になっている。
もと古書店だった場が、「タイポグラフィ=文字」を扱う書店として生まれ変わる—。
土地の持つ時間や文脈まで受け継いでもらえた、嬉しい案件だった。
(担当:奥)
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店内の様子。
![IMG_7453 のコピー](https://enn.co.jp/web/wp/wp-content/uploads/2016/08/4bd2f12728300c891cd7787b2920b8e6.jpg)
タイポグラフィにまつわる洋書など並びます。
![IMG_7487 のコピー](https://enn.co.jp/web/wp/wp-content/uploads/2016/08/83460afbbd1ae840925fdabc2398f2c4.jpg)
かつての南陽堂商店に捧げるポスター。
活版印刷のワークショップなども開催されるそう。
改修前の様子
![IMG_5281](https://enn.co.jp/web/wp/wp-content/uploads/2016/08/IMG_5281-1024x683.jpg)
古書店の元店舗部分。天井に一部吹き抜けが。
![IMG_5283](https://enn.co.jp/web/wp/wp-content/uploads/2016/08/IMG_5283-1024x683.jpg)
元南陽堂の外観。
【サイト掲載当時の記事】
2016.08.22