安藤芳園堂テナント仮想案

パートナーを見つける設計

2017年3月に完成した「安藤芳園堂ビルヂング」の新築プロジェクトマネジメントにあたり、どのようなテナントがこの場所にふさわしいのか、どんな物語がここにあるべきかを考え、2階はレストラン、3階はオフィスを想定した設計とした。またテナント部の設計の自由度を上げるため、あえてスケルトン状態での貸し出しとした。
通常であればここで賃貸募集をかけて応募を待つだけなのだが、この建物のコンセプトに共感し、共にまちの魅力をつくりあげていくパートナーに出会うにはそれだけでは足りないと思い、具体的なプランを作成したのが今回の「レストラン」と「オフィス」の仮想案となった。
安藤芳園堂ビルヂングのコンセプトが「まちを照らす行灯」ならば、入居するテナントはその明かりそのもの。「中の明かり=にぎわい」が外に届くように、ガラス張りのオープンなつくりを生かしたインテリア設計とした。

スケルトン状態のテナント。

ステージになるレストラン

2階フロアのレストランイメージパース。

これからの野町・広小路には「街に賑わいをもたらすレストラン」「地元の人が訪れたくなる飲食店」が不可欠だ。そのために2階フロアは飲食店仕様にあらかじめ設計されている。ここでは洋食レストランを想定し設計した。

このフロアからは野町の交差点が見晴らせると同時に、程よくプラーベート感もあるのが特徴。店内は横に長く渡したカウンターとその向こうの厨房がステージとなり、そこでは旬の食材が料理人によって美しい一皿に仕上げられる。そんな、料理を見て味わって楽しめる空間とした。

カジュアルで気軽なイメージ。前出のイメージパースと木部の色味が異なるのみ。ちょっとしたことで雰囲気はずいぶんかわる。

【レストランの仮想イメージ詳細のPDFはこちら。】

開放的なオフィス

3階オフィスのイメージパース。

安藤芳園堂ビルヂングの3階はオフィス利用を想定して設計されている。通常のオフィスに加え、エステサロンや教室などの利用も可能。ここではデザイン系のオフィスを想定したオフィス空間を設計した。

自由な家具レイアウトが可能な床配線用のスペースを備えた他は、エントランスと執務空間、打ち合わせ室を区切る間仕切壁を設けた。その他はプレーンな作りとし、初期費用をおさえつつ心地よいインテリアにする方法を提示した。(床壁天井の仕上げについてはオーナー負担での工事を現在計画中。)

外部の格子スクリーン越しに野町広小路の交差点が見渡せ、開放感がある。

【オフィスの仮想イメージ詳細のPDFはこちら。】

内覧会を兼ねたイベント「野町広小路の灯り」では実際の募集区画にこれらの提案資料を展示したところ、「ああ、こういう感じにできるんだ」という反応があり手応えを感じた。もちろんこの通りにしなければならないという制限は設けていないし飲食やオフィス以外の業態も大歓迎だが、この案を気に入って採用していただけたらばなお嬉しい。

(担当:関 緑)

安藤芳園堂ビルヂング

 

2017.09.13

# WORKS